暗号資産市場はリスクオン再来も材料難か？今週前半は逃げ場と予想 | ビットコインなどの暗号資産（仮想通貨）をチャートで学ぶ | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア

週末、インド政府が米国への報復関税を世界貿易機関（WTO）に通知、さらに7月7日には、トランプ米大統領が交渉期限の7月9日までに各国との交渉を完了させ、8月1日から関税を発動させるとの見通しを示しました。これを受けてBTCは反発し、1.0-1.5%高となりました。

TACOトレード（Trump Always Chickens Out、トランプはいつも弱腰になる）というのはもはや古いかもしれませんが、「セル・ザ・ファクト」を意識し、今週（7月7日週）前半は一旦、逃げ場となる可能性が高そうです。

今週の金融市場は目立った経済指標の発表もなく、材料難となる可能性が高いでしょう。7月7日中に上昇しきれなければ、今一度調整相場に入りそうです。

BTC（ビットコイン）、下降トレンドライン上抜けならず、調整相場を意識したトレードに

【図表1】BTC／JPY　日足チャート 出所：MONEX TRADER CRYPTO（iPhoneアプリ） BTC／JPY日足チャート分析です。天井圏でしばらく推移しているこの下降トレンドラインは、抜けそうで抜けません。MACDもゴールデンクロスし、0.00付近から再上昇を示唆していますが、そのシグナルが点灯してからしばらく経過しています。

もう少しスルスルと上昇しても良いイメージなのですが、そこまでに見合っていないのが現状です。こういった状況下では、上昇シグナル点灯も賞味期限切れとなることが多く、まもなくその期限が近いように感じられます。

冒頭で記載した通り、材料が出尽くしたとなれば、今一度反落する可能性が考えられます。最大SMA90（水色）までの押し目を意識したリスク管理が必要かもしれません。

大きな下落にまで発展するとは考えにくいものの、7月中旬以降SMA90は1,500万円付近で推移すると予想し、最大この付近までの調整相場を意識したトレードが良いかもしれません。

5-6%程度の調整を意識し、下値からの押し目を待ちたいと思います。なお、個人的には持っているポジションの30-50%程度を縮小した上で押し目を待つイメージです。

【図表2】　BTC／JPY　4時間足チャート 出所：MONEX TRADER CRYPTO（iPhoneアプリ） BTC／JPY4時間足チャート分析です。上昇トレンドラインが目先の押し目買いチャンスでしょうか？その場合、1,550-1,560万円付近からの買いを意識したトレードが良さそうです。一時的にサポートされるも、上昇トレンドラインを下方向に抜けてしまった場合は調整相場に警戒したほうがよいでしょう。

MACDは7月2日～7月3日に上昇反転が失敗したような形状となっており、再び0.00付近まで反落しました。7月7日の早朝に再びゴールデンクロスしていますが、これでも上値が攻められない場合は、1,550万円を割り込む可能性があります。この値動きには注意を払い、リスク管理が必要となりそうです。

ETH（イーサリアム）、SMA90-SMA200のレンジは健在か

【図表3】ETH／JPY　日足チャート 出所：MONEX TRADER CRYPTO（iPhoneアプリ） ETH／JPY日足チャート分析に入ります。ETH／JPYについては、SMA200（橙）を超えそうで超えません。あとひと踏ん張りの状況ですが、BTCに連れ高連れ安状態であるため、まだしっかりとした上値攻めは難しいのかもしれません。

反落する場合は、SMA90（水色）がサポートとなりやすいでしょう。今週はその水準が33万-34万円付近で推移しそうです。よって、深い押し目はこの水準まで待った方が良さそうです。

5月上旬から続いているSMA90-SMA200レンジは２ヶ月間停滞中です。今一度上値を超えてくる場合は、再度調整が必要でしょう。SMA90からの買いを意識し、夏枯れ相場での調整を待ちたいと思います。

今週前半はTACOトレードでの事実売りを意識し、週前半で上昇したところは逃げ場と考え、改めて買い戻しの水準を探る展開となるでしょう。テクニカル的にもそろそろ厳しい形状となりそうです。