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介護を受けている人や忙しい介護者が投票する方法とは? | マネックス人生100年デザイン | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア
7月20日は、参議院選挙の投票日です。高齢で介護が必要になったり、認知症になったりしても、可能な限り投票したい方がいると思います。また、離れて暮らす親の介護のため、投票を諦めている方もいるかもしれません。
今回は体が不自由で介護を受けている高齢者や、親の介護などで投票所に行けない介護者が投票する方法についてご紹介します。
体が不自由でも認知症でも投票できる
まずは、介護を受ける側(被介護者)がどのように投票するかについてです。以下の4つの方法があります。
1.投票所で「投票支援カード」を利用する
体が不自由でも、選挙に投票できます。また、投票所には介護者も付き添えます。被介護者が投票した人や政党を介護者に知られないようにするための配慮が必要でしょう。介護者がどこまで付き添いできるかについては、各自治体の投票所で確認しましょう。
また、聴覚や視覚に障害があり、相手に文字や言葉で伝えにくい場合など、投票する際に何らかの援助が必要な場合は「投票支援カード」を投票所の係員に渡します。このカードは投票所整理券と一緒に送られてくることもあれば、投票所に用意されている場合もあります。各自治体のウェブサイトから事前にダウンロードできる所もありますので、可能な取得方法を確認してみましょう。
カードには投票用紙の代筆や候補者名を読んでもらう、声掛けで誘導してもらうなどをはじめ、コミュニケーションボード(投票に関する困りごとがイラストで書いてあり、指を指しながらコミュニケーションをとる)を使ってほしいなどの選択肢が記載されています。他にサポートしてほしいことがあれば、それも書きましょう。
2.郵便等投票(在宅投票)を申請する
身体障害者手帳や戦傷病者手帳を持っている人のうち、障害の程度が重い人や要介護認定で要介護5と判定された人は、郵便による「郵便等投票(在宅投票)」の制度が利用できます。
制度を利用するためには、あらかじめ選挙管理委員会へ申請をして「郵便等投票証明書」の交付を受ける必要があります。 また、郵便等投票を利用できる方で、 重度の上肢、視覚障がいがあり代筆が必要な場合は「代理記載」の制度を利用できます。その場合も事前の申請が必要です。
3.病院や介護施設で不在者投票を行う
都道府県の選挙管理委員会に指定された病院や老人ホームなどの介護施設に入院、入所中の人は、その施設内で不在者投票ができます。各都道府県のホームページに対象の病院や施設の一覧が載っています。不在者投票の具体的な手続きについては、各病院施設のスタッフに早めに確認をしましょう。
4.認知症の人が選挙に投票したい場合
認知症であっても、本人の意思が確認できる状態であれば投票は可能です。しかし、介護者である家族が本人に代わって投票する方法はありません。
私は認知症の祖母の成年後見人でした。成年後見人は認知症や知的障害などで判断能力が低下した人の財産や身上監護をサポートする役割があり、家庭裁判所によって選任されます。
私が成年後見人だった2013年は、成年被後見人である祖母が法改正によって選挙権を取り戻した年でもありました。
祖母に「気になる政党や候補者はあるか」と尋ねたところ、意思表示が難しく「分からない」と言われたので、投票はしませんでした。今は認知症の母の介護をしていますが、本人の意思が分からないため、母は選挙権を行使していません。
介護などで離れた場所に居る場合の不在者投票
続いて、指定された投票所から離れた場所で、家族の介護をしている方の投票方法についてです。
東京で暮らしている私は岩手への遠距離介護を12年以上続けていて、投票日に介護先である岩手に居ることもあります。そのような時は、仕事やレジャーなどで投票日に投票所へ行くことができない人のための期日前投票を利用しています。
ところが、ある時、急に区長選挙の期日前投票の期間中と投票日に、実家で介護をしなければならなくなりました。そこで岩手でも投票できる方法を調べて、不在者投票を利用しました。
不在者投票は、仕事や旅行、介護などで選挙期間中に選挙名簿に登録されている場所以外の市区町村に滞在している場合、滞在先の市区町村の選挙管理委員会で投票できる制度です。
私は行政手続きのオンライン窓口となるマイナポータルの「ぴったりサービス」から不在者投票用紙を請求したところ、指定した岩手の実家にレターパックが届きました。
レターパックには、候補者氏名一覧の紙と投票用紙、封筒が入っていました。それら一式を持って、盛岡市役所内にある選挙管理委員会へ行って投票し、その投票用紙を東京の選挙管理委員会へ郵送する仕組みです。
選挙管理委員会のある部屋に入ると、机の上に投票所と同じような仕切りが用意され、担当者がレターパックから投票用紙を取り出してくれました。
私が候補者名を書いた選挙用紙を最初は内封筒に、さらに外封筒にも入れて、封をして担当者に渡し、投票は終了しました。
不在者投票を利用する際は、まず出張先や旅行先などで郵便物を受け取れる環境かどうか確認をしてください。また、投票用紙を郵送で受け取ったり、送り返したりするのに時間がかかるので、早めに手続きすることをおすすめします。