【為替】ユーロ高は7月に転換するのか? | ストックボイス | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア

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ユーロ/米ドルは6ヶ月連続陽線

・ユーロ高・米ドル安が止まらない。トランプ政権の信認低下による「構造的米ドル安」と言う人もいるが、そうではなく、循環的な相場の行き過ぎ局面だと考えられる。

・ユーロ/米ドルは月足で6ヶ月連続陽線となっている。為替の場合、陽線・陰線かかわらず、6ヶ月続くということはあまりない。米ドル/円は、2024年まで一本調子の円安が目立ったが、それでも6ヶ月連続陽線はなかった。7月はユーロ/米ドルは陰線になるだろう。

金利差で正当化されてきたこれまでのユーロ高・米ドル安

・ここまでの米ドル安・ユーロ高は、構造的なものではなく、循環的な金利差の関係があったのだろう。金利差はユーロ劣位・米ドル優位が縮小している。ECB(欧州中央銀行)が理事会で当面の利下げ打ち止めを決定し、一方で米国は利下げが近づいている。そのような循環的な金利差の変化がユーロ高・米ドル安を示唆している。7月3日に発表された米雇用統計では予想外に強い数字が出て、米金利は上昇した。これまでのユーロ高・米ドル安は金利差で正当化されていたが、それが転換する兆しと思える。

・投機筋のポジションを見ると、6月以降、ユーロ買いが拡大している。それが1.2ドル近くまでのユーロ高をもたらしたのだろう。しかし金利差の変化での影響もあるため、ユーロ高が続くかどうか不確実な局面に入っている。

夏休み前のポジション調整

・一方向への動きは、7月になると逆に動きやすい傾向がある。2024年までは米ドル/円が円安の一方向に動いていたが、転換し円高になった。このように7月に陰転する動きは3年連続で、米ドル/円は7月に下がりやすい傾向にある。その原因はポジション調整だろう。夏の長期休暇に入る前に過大なポジションを整理する動きが、8月にかけて毎年見られる。ユーロ/米ドルも雇用統計きっかけに米金利が上昇してきたこともあり、早めに利益確定の動きがあるだろう。

ユーロ/円と株価の関係

・ユーロ/円についても、2024年7月に175円という高値をつけて、米ドル/円が暴落する中でユーロ/円も急落した。しかし、米ドル/円は1年前の高値からかなり離れた位置にあるものの、ユーロ/円は今週(7月7日週)に入ってから170円を大きく超えて、1年前の高値に近づいてきている。この急上昇は金利差では説明できない。ユーロ/円は、米ドル/円とユーロ/米ドルの掛け算となるので、ユーロ/米ドルが上がっていることにより、ユーロ/円も上がっている。それにしても金利差とかい離している。

・このユーロ/円の動きを説明できるのは株価である。株高・リスクオンの場合クロス円は上昇しやすく、株安・リスクオフの場合下落しやすい。この半月ほど、世界的に株価は上昇している。ユーロ高・円安を正当化したのはリスクオンである。この先、ユーロ/円が上がるか下がるかは株価次第と言えるだろう。

・トランプ減税が議会で成立した。これはインフレ要因となり、財政赤字拡大の懸念もある。さらに金利上昇リスクとなり、米国株も短期的な上がりすぎ懸念があり、修正も入りやすい。リスクオンによるユーロ/円の上昇も長くは続かないだろう。

・ユーロ/円のチャートと52週移動平均線を重ねてみると2020年から続いてきたユーロ/円の上昇局面の中で、移動平均線を大きく下回ったのは初めてで、これはトレンドの転換局面に起きるものである。ユーロ/円は下落トレンドに転換している。一時的な上昇は、52週移動平均線を大きく長く超えない程度にとどまる。今は10円近く超えており、いつ移動平均線を下回り、急落してもおかしくない。

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